開始時間が近づくにつれ日がだんだんと落ち、少しずつ暗くなってきたパナソニックスタジアム。35,000人の観客が席に座りライブの開始を待っている。
昨年2022年10月15，16日の二日間にわたって行われた”LOVE ALL SERVE ALL STADIUM LIVE"が今年3月10日、”Netflix”で世界に向けて公開された。
ライブの始まり、スタジアム上空のヘリコプターから会場周辺の景色を見下ろす映像が映し出される。薄暗くなってきた会場、雲が覆いだした空、その雰囲気を増長するかのような不穏な効果音が流れる。
正面ステージの巨大なスクリーンにブルーから始まりライブの始まりに彩りを添えるようにカラフルな色が舞台の幕のように映し出される。ビート音が響きだし、それに合わせて観客の手拍子が始まる。
バンドメンバーが登場しスタンバイする様子のシルエットが映し出される。
カラフルな幕がゆらゆらと揺れながらだんだん消えていき徐々にビート音が強くなり、スクリーンが真っ暗になり左右から稲妻のように白い光が出てきて中心で渦を巻きスクリーン中央に白い文字で「LOVE ALL SERVE ALL」の丸い渦を巻いたような大きなロゴが現れた。
そしてステージ中央に現れた階段の奥、風さんが目を閉じ瞑想をしているかのような座った姿勢で上昇し現れた。会場に流れる音が徐々に大きくなる。
風さんの姿が左右の巨大なスクリーンに映し出された瞬間、会場から大きな歓声が上がった。歓声と拍手が鳴り響く中、会場を盛り上げていた音が止まる。
そして聴こえてきたのはデビュー曲”何なんw"のイントロ。
歌い始めは前髪で目を隠している。前を見据えるような視線で歌い始める。この曲のMVの始まりのシーンと同じ姿勢でリズムにのる。TAIKINGさんの軽快なギター、佐治さんのドラムのリズム、真船さんの低音の弦の音が響く。
「Welcome to LOVE ALL SERVE ALL STADIUM 立ちたい人は立ってもええで～」と低いトーンでゆっくりしゃべり曲につながっていく。そして正面を向く風さんは前髪を分けていて顔がはっきりと見えた。
座ったまま歌い始める。会場全体を見回しながら歌う様子は冷静で落ち着いて見える。ライブで何度も歌ってきた曲。
初めての野外での有観客スタジアムライブのスタートがこの曲。風さんのこのライブへ込めた気持ちを想像する。
デビューから次々とたくさんの仕事、経験をしてきてさらにまた新たなスタート切るかのような意思表示をされた気がする。
前へしか進んでない。しんどさや苦労があってもワクワクした気持ちと一緒に全部エネルギーにして前に進んでる風さんに、こちらもドキドキしながら風さんの起こす事象の渦に巻き込まれながらめちゃくちゃ楽しませてもらってる。
「勢いにまかせて～♪」でゆっくりと立ち上がり、その後ゆっくりと階段を降り始め「慎重に歩めばいい～」で途中駆け下り膝をついて座る。
「あれほど刻んだ後悔も～♪」でステージ左側へゆっくり歩き始める。
生成りのやわらかそうな生地のつなぎの衣装に、ベージュの少しシワ加工のしてある光沢のあるストールがきれいにひだを折りたたんで左肩から右腰に向けて流れる曲線を描いてぐるっと後ろの腰を覆うように縫い付けられている。
左肩から後ろへストンと落ちるように長めに下ろされた少し重みのあるストールが歩く度にひらひらと揺れてきれいなシルエットを描く。
そして衣装に合わせた色の、少し厚底のハイカットのスニーカーの存在感が背の高い風さんをかわいらしく見せる。表情は髭のある大人の雰囲気だけど、衣装でやさしいきれいな印象に変わる。
そしてステージをゆっくり左右に歩きながら「何なん～♪」と歌いマイクを向けるジェスチャー。でもこの時期まだ声出しはできなかった。会場の観客のマスク姿も近い将来懐かしく感じる時がくるのかな。
アウトロのタイミングが近づく。ステージ中央から客席へ向かって長く伸びた先、ピアノがゆっくり上昇してきた。はじめゆっくり歩いて向かうも間奏の終わりが近づき慌てて走りマイクを置く。今回も即興のピアノアウトロを聴かせてくれた。
１曲目が終わり拍手がなり、一呼吸してタイミングよくベースの真船さんに向かって風さんが手を差し出し合図。絶妙のタイミングで１音目の低い弦の音が会場に響く。カッコいいウッドベースのソロ。”damn”が始まる。
続く。（続くのか！？、、それは私にもわからない。。）
